リアルDM施策は未だに有効なのか? 施策設計から考える“今”の選択肢

Web広告、やり切っていますか? 
それでも、「指名検索されない」「競合に負ける」といった悩みを感じたことはありませんか? 

今、BtoB企業のマーケティングや営業現場では、「広告のCPC(クリック単価)が高すぎる」「CV単価 (1件の購入やお問い合わせにかかる費用) が見合わない」といった声が増えています。 SNSやメールが届かない、広告もスルーされる。接点の取り方がどんどん難しくなっているのが現状です。

そんな中、ある選択肢が再注目されています。
一見するとアナログで時代遅れに思われがちな「リアルDM(ダイレクトメール)」。

え? それって古いのでは、と思われた方。
実は、“使い方次第では、単発での施策よりCV単価が抑えられる”という事例も出始めています。 

本記事では、「今の施策設計の中で、なぜリアルDMが選択肢になるのか」を丁寧に解説します。
データ連携やトラッキングも可能になった“今のリアルDM”を、マーケ設計の視点から見直してみましょう。  

なぜ今、リアルDMなのか?

デジタル広告のROI悪化と接触難易度の上昇

ここ数年、Web広告のCPC(クリック単価)は上昇傾向にあり、特にBtoB領域ではCV単価が青天井化するケースも散見されます。
競合各社が同様のペルソナに似たような訴求を重ねることで、元々ブルーオーシャンだった市場がレッドオーシャン化しているのが現状です。
結果として、「自社に興味がある状態(指名検索に近い状態)をどう作るか」という問いが重要性を増し、Web広告一辺倒の施策では成果を出しにくくなっています。   

リアルDMの特徴と再評価

高い到達率と“視認性のコントロール”

リアルDM(ダイレクトメール)は、物理的に紙が届くため、開封や視認の起点をこちらで設計できる強みがあります。
メールのように埋もれることもなければ、広告ブロッカーに阻害されることもありません。

ユーザー単位の行動トラッキングも可能に

ユニークQRコードを活用することで、送付先ごとに「誰が、いつアクセスしたか」を特定し、Web上の行動ログと連携したマーケティング施策が可能です。 

BtoB特有の“検討長期化”とマルチタッチ

BtoB商材の多くは意思決定が1人ではなく複数人の合議によって行われます。
よって「1チャネルで刈り取る」構造そのものが機能しにくくなっており、複数チャネルによる接触と設計が前提になりつつあります。
 
たとえば、

・Web広告 → ホワイトペーパーDL → 架電
・メールマーケティング → セミナー案内DM → LPアクセス → 商談 といった“マルチタッチジャーニー”が有効であり、リアルDMは「最後の一押し」だけでなく、「早期接触」の選択肢としても再注目されています。  

【事例紹介】ユニークQRコード×ハガキ送付の活用例

<施策>
ハガキ500通送付(ユニークQRコード付き)

<途中経過>
サイト流入:50件
CV(問い合わせ):2件
中間CV(例:セミナー申込や資料請求など、CVより手前の接点):10件
 
<追加施策>
中間CV10件に対して架電 → うち5件CV獲得 

<最終結果>
合計CV7件 → CPA(コンバージョン単価) = 約71通/CV

なお、サイト閲覧ログをもとにテレアポで追いかける設計にしたことで、CPAは従来施策の1/3以下に改善しました。
「送って終わり」ではなく、設計次第でここまで成果が変わるという一例です。  

中間CV設計が鍵を握る

リアルDMをそのままCV(商談や資料請求)に結びつけるのは難しくても、

・セミナー申込
・メールアドレス登録
・サンプル資料請求

といった中間CVをジャーニー(工程)に組み込むことで、ナーチャリング (見込み顧客と継続的な接点を持ち、購買意欲を高めること) のスタート地点をつくることが可能です。 

施策の“ナレッジ化”が進む今だからこそ

BtoBマーケティングの現場では、「とりあえず出す」施策から 「ファネル設計(認知〜比較〜検討〜成約といった、顧客の検討段階のモデル)起点の施策選定」への移行が進んでいます。 
目的 → ファネル設計 → 各施策の役割を配置という流れの中で、リアルDMもそのひとつのチャネルとして位置づけ直す必要があります。

「リアルDMは古い」の誤解

「リストに宛名印刷して一斉送付」だけで終わる使い方であれば、それは確かに古い手段です。

ですが、今この記事で提案しているのは、 

 ・ユーザー単位のログ取得が可能
 ・デジタルとのクロスチャネル連携に対応
 ・中間CVやナーチャリングを前提とした施策にも活用できる 

を前提としたリアルDMです。
つまり、古いのは「手段」ではなく「使い方」です。 

最後に:「選択肢」としてのリアルDMを持つ意味

Web施策が中心であることには変わりません。
しかし、それが飽和し、かつ複雑化しているからこそ、チャネルのバリエーションを持ち、意図的に“確実な接点を持つ”手段として、リアルDMが再評価され始めています。 

NetReal+では、以下のようなご相談にも対応しています: 

・封入DMサービスとは?
 サービス概要や活用例を含めてご案内します。

・ハガキDMサービスとは?
費用感や印刷仕様など、初めての方にも丁寧にご説明します。

・ポスティングに興味がある方は、お問い合わせください。
配布エリア・部数・目的に応じた最適なプランをご提案します。

・ 中間CVの設計含め、施策自体の相談をしたい
マーケティング設計全体の見直しや施策連携についてもサポート可能です。